TAKUやんのブログ~のんびりアニメを楽しみたい~

ここでは自分の見たアニメ・好きなアニソンを中心に自分なりの意見や感想を書いていきたいと思ってます

日野氏の事件を自分なりに考察してみた

ニュースを読んで日野氏の一件はちょっとバンドをかじった身としても気になったので、なるべく炎上しない程度に(まぁ炎上するほど閲覧があるとは思えませんがw)自分の感じた事をつらつら述べてみたいと思って久しぶりにブログを書いてみました。

 

まぁ事件の内容は皆さんご存知と思うので端折ります(知らない方はニュースサイト等でおさらい願います)。

 

まず、ビンタの件。当然体罰・暴力はNGなのは言うまでもないですが、色々記事を読むとビンタというよりパンパンとほっぺを叩いて目を覚まさせたという表現も見受けるので、どこまでなのか判らないというのが正直な所です。事件の動画もチラリと拝見はしましたが、小さ過ぎて私はそこまでの判断は出来ませんでした。でもほっぺを叩いたら流石にビンタと見られても反論できませんよね。この点に関しては擁護も弁護もしようがないと思います。

ただ「ステージから下すだけで良かった」という意見もありますが、あの状態でそれやっても結局傍から見たら暴力・体罰と受け止められる可能性はあったと思いますので(中学生が思い切り抵抗したら、の話ですが)どんな手段でも暴力と受け止められる危険性はあったでしょうね。

 

自分が思うに、日野氏はギリギリまで「ライブを止めたくなった」のでしょうね。こうしてプレイヤーの演奏を強引に止めてしまうとライブの流れが止まってしまい、途端に会場はしらけたムードになってしまいます。出来るなら何とか流れを止めずに解決したくてギリギリまで我慢したのでしょうが、結局ライブその物がグダグダになってしまった故に、意を決して止めに入ったのでしょう。多分中学生相手じゃ無かったらもっと激しく、もっと辛辣な行動に出てたかもしれません。

 

そして中学生に関して。やはり自分としては他の生徒の順番やライブの趣旨を無視して自分のソロを延々とプレイし続ける行為は許しがたい行為だと考えます。

これを普通のライブととるか、教育の一環ととるかで受ける印象は多少変わるのかもしれませんが、どちらにしてもアウトだと自分は思います。

ジャズの専門家的にはこうした「逸脱」はジャズでは当たり前の事らしいのですが、あくまでもそれは演奏者全員が対等の立場・対等の力量であり、なおかつそれによって演奏がより完成度を増す事が大前提の筈です。それが守られなければ単に独りよがりのつまらない「騒音」と化してしまいます。もし延々と叩きたいのであれば個人でドラムクリニックを主催して、その場で叩けば良いのです。

 

まして、これが教育の一環であるならば、参加者全員で力を合わせてライブを成功させる事を重視するのは当然であり、それを妨げるこの行為はいわゆる「学級崩壊」と同じであると思います。学級崩壊を招いたこの行為を「天才的感性」の一言で肯定して良いのか?自分は疑問に思います。じゃぁ自分だってもっと弾きたい…って思う生徒も沢山居た筈で、それを全部許したらステージはとても人様に見せられる物ではなくなってしまいます。ジャズは自由だ?なんてたまに聞きますが、これは自由ではないでしょう。責任の伴わない自由は自由と呼ぶわけにはいきません。これはジャズに限らずロックや歌謡曲・クラシックにも言えるのではないでしょうか?

 

 

一応この一件は中学生側(本人と保護者)が謝罪して一件落着?してるようなので、これ以上言及するのは中学生にとっても良く無い事かも知れません。

ただ、中学生側は「この所為でこの事業が無くなるのは嫌だし、自分は来年も参加したい」と言ってるようですが、自分は無理だと考えてます。

まず日野氏が来年以降もオファーを受けるとは考えられませんし、こういう事態を目の当たりにして、他のプレイヤーが代役を引き受けるとはとても思えません。

(個人的には息子の日野”ジーノ”賢二氏が代わりに引き受けたら面白い催しになるかも?とは思いますが、彼にそこまでのリスクを背負ってボランティアをやれとはとても言えません。)

もし、万が一、来年も開催するにしてもこの中学生は明らかに「出禁」でしょう。それだけの事をやってのけた訳ですから。そしてこの「出禁行為」が伝説として語られるうちに教室の雰囲気が殺伐としたものになり、しいては楽器の演奏が義務的な物・強制される物を誤解されるような物と誤解されてしまうようだと、催しをやる意味すら無くなるからです。

そしてこれが他の地域で真似しようとして企画された案件がことごとくお蔵入りしてしまったとしたら、本当に残念でなりません。が、かといってこのリスクを安易に背負わせる訳にも行かないのでそうなっても仕方ないんでしょうねぇ。

 

ほんの一瞬とはいえ音楽に関係した商いをやった事のある私としては、若い子が楽器に触れ、演奏の楽しさを感じてくれる機会が増える事には大賛成です。ですが楽器の演奏…特にライブ(セッション含)をやる以上、技術さえあれば何をやっても良い訳ではないと自分は思ってます。それが許されるのはあくまでもプロの世界であり、それをやった者は自らがその責任を負わなければなりません。その事をライブ演奏を通して学ぶ機会だった筈が、皮肉にもこんな結果になってしまった事は大きな教訓になったと言え余りにも不幸な事だったと思いました。

 

来年以降この事業が中止になったとして、この中学生が将来有名なプレイヤーとなり、その彼自身がこの事業を再開し、若い子を育て、自分と同じように才能だけに溺れ周りを顧みないプレイヤーに自らの体験談を交えつつ導けるようになれば、今回の一件もまた伝説として語り継がれるのでしょうね。そういう結末もベタではありますが期待せずにはいられません。